fig.の続き


今日もブランド名の成り立ちについての続きです。

写真は、アダムに扮するマルセル・デュシャン。
スウェーデン・バレエ団の『本日休演』の第1幕と第2幕の幕あいに上映された『幕間』(1924年)のひとこま。
監督はルネ・クレール、作曲はエリック・サティ。
後にインタビューの中でデュシャンは、「『幕間』というのは、そのタイトルが示しているとおり、あるスウェーデンのバレエの幕間に映写されるものでした。私が出たのは、ピカビアとサティの『休演』の場面です。上映は一回しかなされませんでした。私は付髭と葡萄の葉で、裸のアダムに扮しました。イヴをやったのはブローニャというロシアの若い女性で、彼女もやはり全裸でした。ルネ・クレールは上の方の屋根組にいて、私たちに照明をあてていました。そしてそこから彼女に恋をしてしまったのです。彼らは数ヶ月後に結婚しました。私はマッチメーカー、ほらあの結婚の仲人役をつとめたのです!『幕間』にはシャンゼリゼの屋根の上で、私がマン・レイとチェスを指す場面があります。そこにピカビアが水まきホースを持ってやってきて、すべてを洗い流してしまうのです。ひじょうにダダ的でした。そうでしょう。」と話しています。

デュシャンは大好きなアーティストの一人ですが、もし会うことがあったなら「アダムが持っている葉は葡萄ではなくいちじくの葉ですよ!」と言いたい。

アダムの隣にいるイヴの写真はバストトップが写っているからInstagramに投稿すると勝手に削除されてしまう。
バストトップだけを申し訳程度に覆ったような、ほとんどバストが丸見えの写真は大丈夫なのに、バストトップはなぜこんなにも隠され、避けられるのだろう。
unefig.のブラはいわゆるパッドは入っていないので、(トップが響きにくい工夫はしていますが)そのことをよく考える。

キャプションにある「Fig.29」はfigureの略で「図29」の意味。
figureは物の形、図形、体形、表象、形に表す等の意味があり、図形のようにシンプルで飽きのこないデザインを様々な体形の方々へ、という思いがunefig.fig.(だから.が付く)の中に込められています。


2022.6.27