一つ目は、unefig.のアイテムを最初から取り扱って頂いている、humoresqueの2021 S/Sの展示会へ伺った時のことです。
https://humoresque.jp
お店の扉を開けたら、ピンクのグラデーションをはじめとした春らしい色が出迎えてくれ、気持ちが一気に明るくなりました。
花びらのようなコレクション。
素材はどれも上質で、ひとつひとつ触りたくなってしまいます。
そして、何と言っても由夏さんの世界があふれていて、嬉しくなりました。
結局黒を注文する私….でも立体的なポケットの付いたシルクのワンピースやコットン生地を贅沢に使用したふんわりしたロングスカートは今すぐ着たいくらい素敵でした。(他にも色々あったなぁ….♡)
美しいコレクションとデザイナーの由夏さんに浮かれ、いつものように会場風景を撮影するのを忘れてしまった。
かわいいお土産を頂いたので、感動の印に!
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そして、もう一つは、ドキュメンタリー「マルジェラが語る“マルタン・マルジェラ”」を観たことです。
もっと長かったらいいのに!あと何時間かはマルジェラの世界に浸っていたかった。
マルタン・マルジェラのアイディア、それを形にする時の仕方、ワクワクして、楽しい話ばかりではなかったけれど、でもやっぱりすごく楽しかった。
10代の頃、原宿のセレクトショップで初めてマルジェラのコレクションを観た時のことを思い出して、また楽しくなった。
そして、マルジェラが手掛けたエルメスは何もかもが最高峰で、本当に大好き!!
年齢を重ねてくると、以前は似合っていたものが似合わなくなるというちょっとした悲しみはよく味わうけれど、時間も経験を重ね、知性とユーモアを備えて、シミとしわも一緒になって、ようやく似合うものもある。
もちろん財力も必要なのだけれど、でも結局買えなかったとしても、あのコレクションのことを思い出せば、自分なりのやり方を見つけて、着られなくなった寂しさより、ようやく着られることの喜びを持って、自分自身を祝うことが出来ると思う。
失うばかりでなく、だからこそ辿り着ける場所があるのだと、あんなに美しく魅力的に見せてくれるなんて。
マルジェラはいつだって着る人を解放し、着る人が自分自身でいられる洋服を作ってきたのだと思う。
今は、マルジェラ自身が自分を解放し、自分自身でいられるのなら、それでよかったのだと思ったのでした。
https://www.uplink.co.jp/margiela/
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2021.10.3